Body Mind Spritのつれづれ

スウェディッシュマッサージをベースにしたオイルタッチセラピー@あさごや(東京・阿佐ヶ谷)セラピストによる学びとつぶやき

人の話を聞くということ~読書メモ: プロカウンセラーの聞く技術

人にはいろいろお悩みがあり。話して緩むことも大事なことで。お役にたてるなら何なりと、という思いはあれど、自己流でない指針が欲しく、コチラの本から学ぶ。

一般人向けの分かりやすい内容で、自分の意見を入れず、相手の話を積極的に聞くことの大切さを唱える。
共感を持って聞く姿勢はNVC(非暴力コミュニケーション)にも通じるところがあり。そして、実際の面談で、相づちの打ち方をより意識的にすると、相手がどんどん話をしてくるのが明らかに分かる。
どこまで話を聞くかの線引きは慎重にした方が良いのかな、とも思った。あと、自分の意見は言わない、というあたりは、話の内容や相手の様子次第だなあ、と思う。
いずれにせよ、心理カウンセラーの在り方、考え方が分かったし、一つの良しとする聞き手のあり方が学ぶことができたのは大きな収穫だった。
以下、興味深かったところ。
相手の話を聞くときには自分の意見は出さず、相手の気持ちを肯定しながら聞く。
相手の話を深めるかそのまま終わりにするかも、相づち一つでコントロール可能。
日常会話では、話を深めないな配慮が必要とされている。
相手が、本心を少し言い過ぎたと気づいて、どこかで会話を切り上げることがある。その時、プロの聞き手は話題を止めるのがルール。
プロの聞き手は、避雷針のようなもの。雷に落ちてもらう設備で、地面にアースされていて、建物自体に被害がないようにしてある。
自分の経験を話すことが相手の経験値を増すと考えがちだが、実際はそれほど効果がない。
プロのカウンセラーが自分のことを話さない一つの理由は、自分の個人的な話で相手に直接影響を与えることを極力避けたいと思っているから。
悩みを解決できるように他者ができることは心のケア。心のケアの最良のものは、悩みを批判したり、助言することでなく、ただひたすら聞いてあげること。
正しいけど、わかりきった標語のような助言は効果がない。
その人の心はその人しか分からないから、教えるより、教えてもらう態度が必要。
積極的に聞く(Listen)のは、たずねる(Ask)ことではない。
相手の話を良く聞こう、理解しようとする人は、正しいことにのみ目を向ける人ではなく、人間の弱い部分、影の部分に対しても理解がある。
人は聞き手と対等感を持ったときから、話し始める。話はどんどん広がり、深まる。
沈黙や間は、会話が途切れているのではない。心の中の会話がずっと続いている。
聞き手の沈黙と間の迫力、それを生む存在が聞き手の度量。