ベッドに横たわると
自分の呼吸で身体が揺れる
鈴の音
どこで聞いたんだろう
日本のお寺？
アジアの仏教寺院？
隣り脇に感じる人の気配
呼吸の音
意識すると
自然にあってくる
背中と腰に
何かあたたかい気配を感じ
いつの間にかそこにゆっくりと
降りてきたものを感じる
手が触れている
みたいだ
いつのまに
その手が次第に
自分の身体と一体になり
その手に吸いつくように
ゆらやらと
まるで水風船
ぷかぷか浮かぶ
穏やかな海の上
なんか懐かしい感じもする
もしかしてお腹の中の
羊水に浮かんでいた記憶？
子どもの声
小学校
夕方
まだ帰りたくない
月明かりの夜
極彩色の花火
ゴアの街ので見た布の絵のよう
海に浮かぶ身体
真っ直ぐになったまま
なぜか
ただただ海に浮かんでる
身体を起こすと
急に自分がぐるぐる回りだし
止まらない
一体どこに行くのか
急に放たれた場所は
どこなんだろう
うす暗くて
周りに誰もいない
ここはどこなんだろう
どうしよう
歩き回ろうか
叫んでみようか
そんなことを考えながら
ただひざを抱えて
座っているだけ
待っているだけ
待っていてばかり
そろそろ自分で
歩き出さないと
何も変わらないのかな
そのままの自分で
いいのかな
